茶畑と製茶工場

南加賀・打越の茶畑の特徴

上質な渋みを育てる「黒ボク」

この地帯の土は黒く、耕したあとを歩くと「ボクボク」と音がすることから「黒ボク」と呼ばれている。
この土の層は厚く、植物の根が深く伸長でき、さらにやや高台に位置するため大雨で畝間に水が溜まることが少ない。
また水が土中を通る透水性と植物が吸える水を土中に蓄える能力が発達し、土の養分を保つ保肥力が高いうえ、地理的にも柴山潟や木場潟に近く、冬期、霜にかかりにくい位置にあり、茶畑に適している。
(石川県農業短大 著)

美味しい加賀茶を生み出すベースには、南加賀の地形や大地の恵みがあります。この恩恵を受けた茶の木は、地中深くのびのびと根をはって、上質な渋味の所以であるタンニンの多い茶を育てているのです。これは紛れもなく、南加賀で作るお茶のオリジナリティです。

This tea is made by “Uchikoshi Tea Factory” in Kaga City, Ishikawa Prefecture.
“Uchikoshi Tea Factory” is on a land  rich in water resources,
and has a history of having grown tea that has brought up tea since the Edo period.

茶の栽培 About cultivation of tea

春の茶畑

3月

少しずつ新芽が出てきます。

4月

新芽が開き茶畑が明るい緑に覆われていきます。剪定や肥料をまく作業に追われます。

5月

茶葉の育ちを見ながら、一番茶を摘み取ります。組合のみんなで力を合わせ、機械で摘んでいきます。

夏の茶畑

6月

品種によって新芽の出方も違います。6月は夏摘みの準備!

7月

二番茶を摘みます。加賀の紅茶セカンドフラッシュの茶葉です。

8月

生育状況をみながら三番茶を摘みます。夏場の病気や水不足に注意をしながら、畑を管理します。

秋の茶畑

9月・10月

その年の茶葉の状態を分析し、​剪定方法や時期、肥料など、次の年に向けて対策を考えます。剪定と肥料を終えたら、茶畑での作業はひと段落です。

11月

茶の花が咲き始め、畑の周辺は甘い香りで包まれます。たくさんの受粉を助ける虫たちがブーン集まってきますよ。

冬の茶畑

12月

茶花は朽ち、茶葉は固くなって畑は深緑色に。茶の木の冬支度です。

1月・2月

寒さや雪で茶畑に変化がないか、定期的に見守ります。

春によく芽が出るように、剪定することもあります。

●組合での共同作業:茶葉の刈取り/剪定/肥料撒布 
●茶畑所有者の作業:日々の除草作業(できない場合は、近隣で助け合います)

製茶工場の様子 State of our tea factory

摘んだ茶葉を煎茶のラインへ